Life is but a dream




隣の席の沢田綱吉君。ダメダメダメツナな沢田綱吉君。ちょっとかっこよく見えた沢田綱吉君。いつの間にか遠い存在になっていた沢田綱吉君。そしてまた。身近になった、ボンゴレボスの沢田綱吉君。ツナ君はどんどん変わって、嫌いじゃないけど、なんだか不思議で夢のよう。ずっと側で見てきて、ずっと側で歩んできた私はどのツナ君がそのまま人生を送っても違和感は感じないと思う。でも、今、あのダメダメだったツナ君が、ボスとして側に居るのはやっぱり不思議で夢みたい。そして、変わらず側にいる私も不思議で夢のよう。京子ちゃんが好きで好きで仕方なくて、私は只のお友達。でも別にやじゃなかったの。わたしにとってもツナ君はお友達だった。だんだん強くなるツナ君を見ていて、お友達だったツナ君はカッコイイツナ君になった。ボスになって、遠くなっちゃったツナ君に寂しさを覚えた。いっぱい任務をこなして再びツナ君の近くへ戻ったとき、嬉しかった。感情が泳いで泳いでどれを思い出しても夢のよう。難しい、辛い任務の時、敵から隠れている時、ドキドキ、怖くて体温が下がるのを感じていた時、守るように握ってくれた手にまたドキドキ。手の温かさに、胸の奥から体温あがるのを感じた。難しくて、怖い任務だったのに夢の様に思えた。広い広いお邸の庭。次の任務へ出る前の僅かな時間だけれど羽を伸ばしたくて、散歩してた。ツナ君に会って「秘密の場所、教えてあげるよ」小さな宮殿の様な休憩所。二人きり。「  」夢のような台詞を言われて、キスがふってきた。私、いつの間にかツナ君のこと好きになっちゃってたみたい。僅かな休憩時間は心地よくて夢のようだった。簡単なはずの任務。なんてことない、きっと浮かれてた、相撃ち。冷たくなる私の身体。頭に駆け巡る思い出はどれもこれも夢のよう。もうこの世界にお別れかな。そう思った。その時「・・?!」ツナ君だ。最後に会えるなんて。夢のようだね。時間的にも私がヘマしたから、迎えにきてくれたのだろうか?ああでもどうにしても死ぬ前にツナ君の顔が見れたんだ。夢のようだ。ポロポロ。降ってくる温かい雫。夢のようなことばかりで。ああきっと。



Life is but a dream (人生は夢にすぎない)


20061206